All text © Guitar Wolf @guitarwolf guitarwolf.net
All photos © 原田篤 @atsushi.harada_photography
The English text is provided below the Japanese.
内容
★ ギターウルフの魅力を教えてください
★ ギターウルフモデルの革ジャン（メンフィス）を作ろうと思った理由を教えてください
★ 革ジャン（メンフィス）の気に入っているポイントを教えてください
★ 今年のジェットフェスではクラウドファンディングの参加者にメンフィスをプレゼントしてくださるということですが、どんな人に着て欲しいですか？
★ シマネジエットフェスに参加して、一番印象に残っているシーンやエピソードはありますか？
★ シマネはどんな印象ですか？
ABOUT Mr Derek
★ デレクさんご自身のことについて教えてください（ルイスレザー社長に就任するまでの道のりも含めて）
★ デレクさんのイングランドドリームを体現された人だとお聞きしましたが、そのお話を教えていただけますでしょうか。
★ 古い革ジャンを収集されていると聞きましたが、革の魅力はなんでしょう？
★ 優れた音楽を生み続けているイギリスですが、今のイギリス又はロンドンのロックンロールの状況はどうですか？
★ 今、イギリスでカッコいいバンドはありますか？
★ 日本でギターウルフ以外に興味のあるバンドはありますか？
★ デレクさんから見たセイジさんはどんな方ですか？
★ 世界のギターウルフファンへ一言！
ギターウルフの魅力は何でしょうか？
ギターウルフは、私にとってこれまで見た中で最も信じられないほどダイナミックなライブバンドです。私は1976年、17歳のときからライブバンドを観に行くようになり、パンクやガレージの大物たちはほとんど観ましたが、ギターウルフには他とはまったく違う何かがあります。彼らがステージに立つと、まるで電力会社から直接エネルギーを引き込んで、それを観客にそのまま放出しているかのような感覚になります。
また、セイジのステージアクションを見るのが大好きです。演奏中の一つ一つの動き、足の位置、ギターの構え方すべてが完璧で、とてもダイナミックです。私にとっては、ギターを持った『用心棒』の三船敏郎を観ているような感覚です。
トオルもまた、まるで人間マシンのようなドラムプレイで、信じられないほど力強くてクールです。そしてゴッツ、彼が加わったことで新しいエネルギーがバンドに注がれました。この人をどうやって見つけたのか信じられません。ベースはとてもパワフルで、クラウドサーフィンの名手でもあります 😊
なぜギターウルフ・メンフィスモデルのレザージャケットを作ることにしたのですか？
私と妻の小綾は、イギリスやヨーロッパ、そして日本に行く時も、可能な限りギターウルフのライブに行くようにしています。日本を訪れるときは、必ず彼らのライブスケジュールをチェックして、できるだけ多くのライブを観られるように旅程を組んでいます。
約6年前、私がセイジに「ルイスレザーズでバンド用の特別なベルトを作れないか」と提案したところ、「いいよ」と言ってくれました。いくつかアイデアを出してみたのですが、セイジに却下されました（笑）。でも最終的に、最初のデザインよりずっと良いアイデアがひらめいて、「ジェット・ロックンロール・ベルト」が完成しました。これは本当に自慢の一品です。
数年後、セイジから「ギターウルフ用のジャケットを作れないか」と相談がありました。彼らは長年ショットと一緒にやっていたことを知っていて、そのスタイルもとても似合っていたと思いますが、きっとバンドとして新しいスタイルを求めていたのでしょう。
それで原宿で会って、いくつかのアイデアを話し合い、ルイスレザーズの過去のカタログに載っていた、名前のないジャケットを復活させることにしました。そして、Goner Recordsの本拠地であり、もちろんエルヴィスの故郷でもある「メンフィス」にちなんで、そのジャケットを「メンフィス」と名付けました。カタログ番号は#723、これはアルファベットで「G」と「W」がそれぞれ7番目と23番目の文字であることから付けました。
Memphis Jacket No. 723
Memphis Jacket No. 723L Ladies
「メンフィス」をどんな人に着てほしいですか？
このジャケットは、誰にでも着てほしいと思っています。バイカー、ロックンローラー、パンクス——そしてもしかしたら、島根駅で切符を確認しているおばあさんだって（笑）。つまり、誰にでも似合う、みんなのためのジャケットなんです。
島根ジェットフェスで最も印象に残っているシーンやエピソードは何ですか？
これまで幸運にも島根ジェットフェスには2回参加することができました。たくさんの楽しい思い出があり、そこで観たすべてのバンドのパフォーマンスを心から楽しみました。中でも、若いバンド「Jet Seventeen」は良い可能性を秘めていると思います。もし彼らが毎日練習して、学校を卒業したらあの制服をやめれば（笑）、きっと成功に近づけるでしょう。
でも何よりも、このフェスの雰囲気が本当に好きです。まさにロックンロールのパーティー！ 美しい自然の中で、澄んだ空気とロックンロール、そしてフレンドリーな人々が集まる、素晴らしい場所です。
島根についての印象を教えてください。
島根は本当に素晴らしい場所です。私たちはいつもフェスの後に数日滞在して、周辺をドライブしながら観光を楽しんでいます。田舎の風景は美しく、そしてどこかドラマチックです。山々、海岸線、ビーチ、神社やお寺——すべてが揃っていながら、観光客でごった返しているわけではありません。食べ物も本当に美味しいです。
島根は、誰もが一度は訪れるべき場所だと思います。
あなた自身について少し教えてください（ルイスレザーズのマネージングディレクターになるまでの経緯も含めて）。
私とルイスレザーズとの関わりは、1966年、私が8歳のときに始まりました。当時、毎週サッカー雑誌を読んでいたのですが、そこにはいつもルイスレザーズのロゴと一緒にジャケットの広告が小さく載っていたんです。私はロンドンの公営住宅地に住んでいて、その団地は円形に造られていました。土曜日になるとロッカーズたちがその周りをバイクで走り回っていて、彼らは皆レザージャケットを着ていました。そのとき「きっとこのジャケットはルイスレザーズのものに違いない」と思ったんです。ほかのレザージャケットメーカーなんて聞いたことがなかったので。
10年後、アナーキー・ツアー中のクラッシュの写真を見て、彼らがルイスレザーズのジャケットを着ているのを知りました。「すごい！彼らは“本物”のレザージャケットを着てる、ファッションアイテムじゃないんだ」と思い、とても感動しました。クラッシュには本物らしさがありました。彼らはストリートから出てきて、過去20年間のブリティッシュスタイルを理解し、それをミックスして表現していた。そして彼らの歌詞も、それまでの音楽とはまったく違うものでした。
それからさらに15年後、私はルイスレザーズと仕事をするようになり、当時のオーナーであるリチャードに「60〜70年代のスタイルをもっと忠実に再現できないか」と提案しました。1980年代初頭にオーナーが変わってから、ジャケットのスタイルが変えられていたのです。リチャードはそれに同意してくれたので、私はポートベローマーケットでヴィンテージのルイスレザーズのジャケットを買い集め、パターンメーカーを見つけ、5つのジャケットからなるミニコレクションを作りました。そこから私はすっかり夢中になって、あらゆるジャケットのスタイル、すべての製品、そしてカタログや雑誌広告を研究するようになりました。本当に楽しかったです。
そして2003年、リチャードから「会社を売ろうと思っている」と言われました。それだけでも驚きでしたが、さらに驚いたのは「君が買うべきだ」と言われたことです。私は必死に資金をかき集め、銀行からも多額を借りて、なんとか会社を買収しました。それ以来、ずっとルイスレザーズを運営しています。
古いレザージャケットを集めているそうですね。レザーへの魅力は何ですか？
私はルイスレザーズに関係するものなら何でも集めています。ジャケットだけでなく、その他のアイテムもです。でも、レザージャケットそのものへの魅力は、その象徴的な存在感にあります。レザージャケットは、若さ、スピード、危険、力、そしてテストステロンといったイメージと強く結びついています。
1920年代からルイスレザーズのジャケットを着てきた人々は、それぞれの生き方を通じて一つのレガシーを築いてきました。そしてその歴史は、今日このジャケットがどのように受け止められているかに凝縮されています。数千人の着用者によって築かれた100年におよぶ深い歴史の象徴。それが、私がレザージャケットに惹かれる最大の理由です。
現在のイギリスやロンドンのロックンロールシーンはどんな様子ですか？
最近はイギリスでライブバンドを観ることがほとんどなくなったので、正直なところ詳しく語ることはできません。代わりにパブに行くほうが楽しくなってきました（笑）。それでも嬉しいのは、イギリスには今でもガレージシーンがしっかり存在しているということです。まだその心臓は脈打っている——そんなふうに感じています。
ギターウルフ以外に興味のある日本のバンドはありますか？
1980年代〜90年代には、日本のパンク／ガレージバンドをいくつか観たり聴いたりしていました。たとえば、ガーゼ、SxOxB、ライズ・フロム・ザ・デッド、オフ・マスク00など、とても気に入っていました。
最近では、東京に行くときはできるだけザ・ニートビーツやストンピン・リフラフスのライブを観るようにしています。大阪のキングブラザーズも素晴らしいバンドです。ラモーンBuは、本家ラモーンズに本当にそっくりで、彼らのライブを見ると若返ったような気持ちになります。そして、ジェットボーイズも好きなバンドのひとつです。
デレクさんから見て、セイジさんはどんな人物ですか？
セイジは、ユーモアと温かさにあふれた人物で、ロックンロールの精神を本当に理解している人です。同時に、音楽やパフォーマンスにおいては非常にストイックで、細部にまでこだわる強い意志を持っています。そして何より、彼の持つエネルギーは本当に特別で、私にとっては驚異的とさえ感じられるものです。
世界中のギターウルフファンに向けて一言お願いします。
ギターウルフのファンの皆さんへ──「さあ、尻を上げてできるだけたくさんのギターウルフのライブに足を運んでください！このバンドはまさに特別な自然の力のような存在で、どのライブもロックンロールの純粋な形を祝うお祭りです。ぜひ島根ジェットフェスで一緒に盛り上がりましょう！」
CONTENTS
★ What is the appeal of Guitar Wolf?
★ Why did you decide to make a Guitar Wolf Memphis model leather jacket?
★ What do you like about the Memphis leather jacket?
★ What kind of people would you like to see wearing the Memphis?
★ Who would you like to wear it? ・What was your most memorable scene or episode at the Shimane Jetfest?
★ What is your impression of Shimane?
ABOUT Mr Derek
★ Tell us a little about yourself (including your journey to becoming Managing Director of Lewis Leather).
★ We have heard that you are the embodiment of the English dream, can you tell us about that?
★ We hear that you collect old leather jackets, what is your fascination with leather?
★ What is the current state of rock’n’roll in the UK and London?
★ What is the current state of rock’n’roll in the UK?
★ Are there any other bands in Japan that you are interested in besides Guitar Wolf?
★ What kind of person is Seiji-san from Derek’s point of view?
★ What would you like to say to Guitar Wolf fans around the world?
What is the appeal of Guitar Wolf?
Guitar Wolf, are, for me are the most incredible, dynamic live band I have ever seen. I started going to live bands when I was 17 in 1976 and saw all of the big names in Punk and Garage but there is something about Guitar Wolf which is very different, when they’re onstage, they seem to channel an energy which comes directly from the National Grid which they transmit directly into the audience. Also, I love watching Seiji’s stage craft when he is playing, every gesture, every position of his feet or the way he moves his guitar is perfect, very dynamic, to me it is like watching Mifune in Yojimbo with a guitar. Toru too, he is like a human machine on the drums, incredibly powerful and so cool. Gotz has added a new energy to the band, I can’t believe they found this guy, very powerful on bass and an expert crowd surfer 😊
Why did you decide to make a Guitar Wolf Memphis model leather jacket?
My wife Saaya and I always try to attend Guitar Wolf gigs whenever possible in the UK or EU and when we visit Japan, we always check their live schedule and plan our trip so that we can see the maximum of their shows. Around six years ago, I asked Seiji if Lewis Leathers could make a special belt for the band, Seiji said OK, so I made a few ideas and Seiji rejected them, Ha Ha! But finally, an idea came to my head which was much better than the first designs and we made the Jet Rock n Roll belt, which I am very proud of. A few years later Seiji asked me about making a jacket for Guitar Wolf, I know they had worked with Schott for many years, and always thought he looked great in that gear, but I guess the band felt like a change. So, we met in Harajuku, discussed some ideas and decided to revive a jacket from Lewis Leathers back catalogue, a jacket which had no name, therefore, we decided to call it The Memphis after the hometown of Goner Records and of course, Elvis, it was given the catalogue number #723, after G and W, the 7h and 23rd letters in the alphabet.
Memphis Jacket No. 723
Memphis Jacket No. 723L Ladies
What kind of people would you like to see wearing the Memphis?
I feel this is a jacket anybody can wear, Bikers, Rock ‘n’ Rollers, Punks and maybe even the old lady who checks tickets at Shimane railway station, it is for everyone.
What was your most memorable scene or episode at the Shimane Jetfest?
So far, I have been lucky enough to visit Shimane Jett Fes two times, I have so many happy memories and always enjoyed every band which I have seen there, I think, that young band Jet Seventeen have good potential, if they practice every day and if they stop wearing those uniforms when they leave school, they may find success.
In total though, I just really like the atmosphere of the festival, it really is a party, fresh air and rock n roll in a beautiful setting with many friendly people. It is a wonderful place.
What is your impression of Shimane?
Shimane is a fantastic setting, we always stay for a few days after the festival to drive around and look at the area, the countryside is beautiful and dramatic, mountains, coastline and beaches, shrines, and temples, it’s all there but without thousands of tourists, the food is amazing too. Shimane is a place that everyone should visit.
Tell us a little about yourself (including your journey to becoming Managing Director of Lewis Leathers).
My involvement with Lewis Leathers began when I was eight years old in 1966, I used to read soccer magazines every week and I always noticed little adverts showing one jacket and the Lewis Leathers logo, in those days I lived on a council estate which was built in the shape of a circle and on Saturdays Rockers would race around the estate and, of course, they all wore leather jackets, at that time I decided they must be made by Lewis Leathers as I had never heard of any other leather jacket maker. Ten years later I saw photos of the Clash wearing Lewis Leathers jackets on the Anarchy tour and I thought “Wow! They wear REAL leather jackets, not fashion items,” this made a big impression on me because there was something authentic about the Clash, they came from the street and understood British style from the previous 20 years, which they mixed together, their song lyrics were also so different from the music that came before them.
Fifteen years later I was working with Lewis Leathers, and I asked the owner, Richard, if we could more closely re-create the jacket styles from the 60s and 70s, which had been changed by new owners in the early 1980s. Richard agreed, so I bought some vintage LL jackets at Portobello market, found a pattern maker and we made a mini range of five jackets, from here I was obsessed and I needed to know every jacket style, every product, and needed to see every catalogue and magazine advert for my research, I loved it. In 2003, the owner told me he wanted to sell the company, it was a shock to me, but a much bigger shock was when he told me that I should buy it. So, I gathered as much money as I could find and borrowed a lot from the bank and somehow, I bought the company and have been running it ever since.
We hear that you collect old leather jackets, what is your fascination with leather?
I collect anything to do with Lewis Leathers, not just the jackets, but my fascination with the leather jacket itself is linked to its status as an iconic item which is very much associated with youth, speed, danger, power and testosterone. All of the people who have worn Lewis Leathers jackets since the 1920’s have created a legacy through their lifestyles and this is summed up in how the garment is viewed today, a truly iconic item symbolic 100 years of deep history created by thousands of individual wearers, that is its fascination for me.
What is the current state of rock’n’roll in the UK and London?
These days I rarely watch live bands in the UK so I cannot really comment, I enjoy going to the pub instead! However, I am happy to say that there is a still is garage scene in the UK, the heart is still beating.
Are there any other bands in Japan that you are interested in besides Guitar Wolf?
During the 80’s and 90’s I saw and heard some Japanese punk / garage bands, Gauze, SxOxB, Rise from the Dead, Off Mask 00 who I liked a lot, these days I always try to catch, NeatBeats and Stompin’ Riff Raffs when I visit Tokyo, Osaka’s King Brothers are great too, Ramone Bu make me feel young again, they really are similar to the original band, Jet Boys are another which I like.
What kind of person is Seiji-san from Derek’s point of view?
Seiji is a man with great humour and warmth who really understand the spirit of Rock n Roll, he is also a man of strong discipline and attention to detail in everything he does in his music and performances, his personal energy is something which I find extraordinary.
What would you like to say to Guitar Wolf fans around the world?
To Guitar Wolf fans everywhere, I would say “Get off your arses and go to as many Guitar Wolf live shows as possible, this band is a very special force of nature and each show is a celebration of Rock ‘n’ Roll in its purest form, come and join us at the Shimane Jett Fest.”
